父の短歌集

歌が好きな父子ですが、父は短歌、私はクラッシック音楽をこよなく愛しています。 ここでは父の遺歌集と私のオペラなどのクラッシック音楽等 趣味をご紹介します。

父の遺作にこめて

  父、長谷川利春は、兵庫県小野市に生まれ、金物卸商を行いながら、哲学などの書物に親しむとともに、若い頃より短歌を多く読んでいました。昭和44年に「「蝸牛吼ゆ」という最初の短歌集の小冊子を自費出版し、平成7年までに約6000首を続いて発表しています。 後述の遺歌集1はこの間の出版物をまとめています。商売で全国の得意先を回っている時に汽車から見える風景や人々との会話を題材に短歌を詠み、短歌という方法論を用いて、人生の喜び、悲しみ、楽しさ、苦しさといった人の生業、自然との触れ合い、さらに生命とは何か、永遠とは、など色んなことを鋭く洞察し、それを歌に託し世界に発信していました。 平成10年には、第12回全国短歌フォーラム(長野県塩尻市)にて、三席入賞しております。作品「竹とんぼ過去へ過去へと飛んでゆきわれに小さきてのひらありき」 しかし、平成10年解離性胸部大動脈瘤にて倒れ、入退院を繰り返しました。平成12年年初に小康を取り戻した時、「二千年一月八日まっさらの八十翁胸張り歩む」と、元気な歌を詠んでいましたが、徐々に病気・死に対する不安や苦しみ、これまでの人生を振り返って、必ずしも明るくないものが多くなり、悲痛な叫びと思われる歌もあります。晩年に遺していた約5000首を集め、遺歌集2.3にまとめております。これらより抜粋したものをHPに載せていますので、興味ある方に読んでいただければ幸甚に存じます【長谷川利春 略 歴 】 大正 8年 兵庫県小野市にて出生 昭和22年  美加志保短歌会入会 昭和61年  美加志保第二部選者に任命 平成 1年  上田三四二賞実行委員に任命 平成 7年  美加志保発行委員に任命 北播短歌連盟幹事・選者 コミセン下東条短歌教室講師 平成10年  第12回全国短歌フォーラム(長野県塩尻市)にて、三席入賞 優秀作品 「竹とんぼ過去へ過去へと飛んでゆきわれに小さきてのひらありき」 平成19年 永眠※作品(いずれも自費出版) 短歌集 「蝸牛吼ゆ」「歌作十二日」「ユウ神」「雲脂の跡」「父と子」「天の力」 「犬と」「一人の室」「未知の己」「緑の斑」「向日葵」「御手の招き」「応答」 随筆集 「満七十才記念 随想・小論集」「初めと終わりを結ぶもの」「自覚的形成」 「自己の中に」 遺歌集1,2,3
美加志保短歌会