ハワイ現地でのコロナ感染対策

 ハワイ現地での感染対策については、私は1日3回の鼻うがいと飛行機内などではマスクを着用していましたが市内では殆どの人はやはりマスクをしていませんでした。呼吸がしにくく息苦しい、熱中症になりやすい以外に言葉が聞き取れない、表情が分からないなどの問題が指摘されており、少しだけ話したアメリカ人も「何故日本人はマスクを抵抗なくするのか」と不思議に語っていました。日本語は母音が強調されるため、マスク越しでも声が良く通りますが、英語などは子音が主になるため紙や布を通すと伝わりにくいのです。また欧米人は口から発する言葉とともに口許で感情を表現するのに対し、日本人は目で感情を表すと言います。よく小説などで契約が済んだ後「双方談笑し合っていたが、目だけは笑っていなかった」とは良く目にするところです。ANAの客室乗務員(CA)さんの顔は大きなマスクで覆われ、髪型や目元だけでは誰か判断できず常に胸元を視て名札を確認しましたが、私の視線はスレスレであったかも知れません。面(おもて)を使用した芸術、「能」を大成させた世阿弥は「風姿花伝」で「秘すれば花なり。秘せずは花なるべからず」と言いましたが、隠していた方が価値があるのだという、日本人の感性を表しております。帰りの便の機内でビールの入ったコップを倒し、辺りにぶちまけてCAさんを呼んだ時には「良いですよ。大丈夫ですよ」とにこやかに言ってくれましたが、あの目は明らかに怒っていました。物事の本質が隠されることを「マスクされる」とも言い、良い意味にも悪い意味にもとられるようです。(2022.10)

  

マスク
能の面(おもて)(Wikipediaより)

文献 検索

 最近では何でもネット環境が発達し簡単に調べることができます。我々が文献を調べる時、昔は図書館に行って重たい書物を台に載せてコピー機まで運んでいましたが、今では机上のコンピューターで直近に出た雑誌を閲覧することができます(図)。鳥取大学消化器・小児外科教室では毎週抄読会を行っていますが、大学院生たちは「Nature」「Cell」などを競って紹介しており私は赴任当初から驚いております。また私と共同研究して頂いている「生化学教室」で行われる時にはあらかじめ読むJournalが紹介されるのですが、ある時事前に回ってきた「Nature」のURLをクリックすると原文とともに少し拙い「和訳」が出てきたのです。うちの大学院生が和訳を読んでいるかは知りませんが、携帯で簡単に電車の中でも一流雑誌が読めることは素晴らしいことです。若い人たちにどんどん良い論文を読んで書いていって欲しいものです。また、原稿を書く際にも以前は指導者に真っ赤に直されて返って来たものをまた1から手書きで直す必要がありました。かつて大阪大学第一外科教室生化研のM先生の論文指導は厳しいことで有名で30回以上の書き直しは当たり前と聞きました。今でも私は科研費の申請書などは20-30回くらい手直ししていますが、前の文章が残るので昔の研究者と比べると努力ははるかに小さいのです。(2022.10)

雑誌「Nature」最新号電子版。「Cell」「Science」とともに3大自然科学雑誌とされる

久しぶりの海外旅行

 私は2022年9月末に身内の結婚式でハワイに行ってきました。以前と異なり9月初旬からはワクチン証明書があれば帰国時のPCR検査が不要となり、これで入国手続きがかなりスムーズになりました。とは言っても日本を出る時には、パスポートやEチケット以外に上記の①ワクチン3回摂取証明書(英訳、各自治体で発行)②宣誓書(摂取証明に間違いがないことをアメリカ政府が出している英文書類に署名)③CDC(アメリカ疾病予防管理センター)への情報提供 ④ESTA(電子渡航認証システム)許可書などが必要で、それぞれ申請書の取り寄せや手続き、認定などに結構時間がかかり面倒臭いものです。かなり前から日本にいるうちに準備をしないと間に合いません。帰りのアメリカ出国時には検疫措置として「My SOS」というアプリを取って、「ファストトラック」という事前登録書を帰りの航空機搭乗時と日本到着時に見せる必要があります。図のようなもので、滞在国や地域、ワクチン摂取状況などにより「青」「黄」「赤」と色が表示され、出国時のPCR検査や待機(自宅3日間、施設3日間等)が指示されてきます。出国カンターで日本の若い女性2人が携帯を操作してMy SOSをダウンロードしようとしていましたが、認証されるまで結構時間がかかるので、他の客を待たせることになって皆のひんしゅくを買っていました。また海外渡航には各職場にそれぞれの規定があるようで、私の場合は鳥取大学医学部附属病院に「海外渡航届」を出発前に提出し、万が一出勤できない場合の対策(講義や会議、外来や入院、手術体制)を決めておく必要があります。帰国してから大学病院の感染対策部にて唾液検査で陰性の証明を受け、ようやく日常に戻ることができました。(2022.10)

My SOS「検疫手続き事前登録証明」これが青であればスムーズに検疫を通過できる。
ワイキキビーチは快晴でした。
シーフード、ステーキなども美味でした。