作品/色紙 8 つかみては 開きて砂を 落しゆく その単純を くりかへし居り としはる 曼珠沙華 一むら咲きて くれなひの 花に澄みたる 秋の聖のあり 利春 ほくほくと われは食べをり 焼栗の はぜし一夏の 日差しの量を としはる 寝返りて 顔にのせたる をさな脚 胸やはらかく 抱へて移す 利春 野焼せし 跡の堤の 平らにて つくし生ふべき 光りわたりぬ ツイート